スイスに行っている間に北海道ではとても大きな遭難事故が発生してしまいショックを受けています。まずは亡くなられた皆様のご冥福をお祈り致します。北海道で同時に起きた遭難事故は、ともによく知る会社の主催でした。
アミューズの松下社長はお会いしたことはありますが、余りよく知りません。でも自分が知るスタッフやガイドの何名かはとても良い連中です。また、美瑛の登山を主催したコンパスの代表のK君や同行したガイドのC君もとてもいい奴らです。状況をマスコミで見聞きする限りは「何であの天気で・・・」となりますが、実際の判断はその場にいないと判らないというのが正直な所です。
ただ、いつも池袋等の歩きにすと講座や他の講演会でも話していることですが「登山は危険な遊びである」ことは間違いなく。でも次の2つのことを守れば、そうそう事故は起きないと考えています。①自分の実力以上の山に行かない。②天気の悪い時に無理をしない。という2点です。過去の例を見ても大量遭難が起きるのは天気の悪い時と相場が決まっています。そして「雨だったけれど、剣岳に登ってきたよ」などという武勇伝も何ソレ?という感じです。
それって全然凄くない所か、ただ単に運が良かっただけですよね。もしかしたら多くの場合運よく済んでいて、何百件に1件が運悪く事故になってしまうのかもしれません。安全登山を確率の問題で考えてみると90パーセント安全なら多くの人は行くでしょう。でも自分の場合は99・99・・・パーセント安全じゃないと嫌なんです。それでも大変申し訳ないけれど100パーセントは無理なんです。登山はそういう遊びです。
でも80パーセントや90パーセントでOKというパーティを良く見かけます。 極端な例ですが90パーセントでOKの登山をやっていると10回に1回は事故になる計算です。自分は年に200日近くガイド登山をやって、もう14年目になりますけど、それだけの日数をやっていると90パーセントでOKでは多分どこかで大きな事故になっていたはずです。絶対に事故は起こしたくないから99・99・・・パーセントの安全に確信が持てないと嫌なんです。その中でどこまでやれるのか?ということですね。
いろいろ書いてきましたけれど、以上のようなことが自分の判断基準です。でも、それでも100パーセントの安全は確保できない訳です。難しいですね登山は、でもだから登山なんですね。登れたらとても嬉しい、でも登れなくても楽しかったと思える登山が「歩きにすと倶楽部」の良さであると自負しています。
さらに参加者の意識も大切です。「今日は天気がいいから雨具はいらないですよね」とか「明るいうちに降りてくるからヘッドランプは置いていっていいですよね」とか。気持ちは解りますけど、それってその時点でもう山に負けてる訳です。軽量化は大事だけれど、参加要項に記載されている物は最低限必要な物です。それを置いていきたいと思った所で、もう負けています。
8月も安全で楽しい登山にご案内させていただきます。ぜひ、ご一緒下さい!
最近のコメント